2014/11/10

経験学習〜バレエ編〜

マウスを手にした人の腕にペチャっ。
猫的にはコレは「お手伝い」
やっぱり人間は色々と経験しておくもんだな、とつくづく思います。
たとえそれが人生にコケちゃった.....という感じのアイタタな経験でも、その後、必ず役に立つもんです。

踊りを踊っていて、怪我なんかしない方がいいに決まっています。
でも、私は怪我をして手術までしました。
10年以上も前のことです。
あぁーーーもう何もかも嫌だ、ぜーんぶ辞めたい、踊りがどーのこーのとか言う以前にこの身体をごくフツーの身体に戻したい。
そう思ってバレエ団も辞めて、当時雇われでしていた教えの仕事もすべて辞めました。
で、プーになって、暇にもなったのでリハビリに専念しました。



「お手伝い」をしながら大好きな相撲観戦。
理学療法の専門書を買って(これが高かった......)自分で勉強して、トレーナーの人にもアドバイスをもらいながら、それを自分なりにバレエ的なリハビリとして咀嚼しなおして。
当時は(今もかな?)バレエを知るトレーナーの人はほどんといなくて、逆に私がバレエの特徴(ターンアウトとか)をトレーナーの人から聞かれたりする状況でした。

生まれて初めてお金を払ってスポーツクラブにも入会しました。
歌舞伎町のど真ん中にあるオアシス新宿店。



中身はせいぜい小結、でも見た目は横綱。
お前のことだぞ、熊太郎。
場所柄、韓国語と中国語が飛び交う国際的な?スポーツクラスで、毎日、毎日、“歩行”のリハビリを兼ねて自宅からおよそ20分かけて歩いて通いました。
ストレッチと筋トレ、水中ウォーキング。
毎日、毎日、この繰り返し。
日々これを黙々と繰り返していると、気分はすっかり修行僧、心身から余計なものがそぎ落とされて、尼さんになっちゃいそうでした。

オアシス新宿店には広い野外テラスにライトアップされたジャグジーがあって、私はそこでブクブクしながら「これからどーするかねぇ〜」と歌舞伎町の夜空を眺めひとりボケぇ〜とするのが大好きでした。


が、そんな時に限って仲良く手をつないだ“男カップル”が同じジャグジーにニコニコしながら入ってきたりして.......
そんなリハビリライフだったので、結局、尼さんになることなく再び娑婆の踊る世界に戻ってきました。
その時の色々な〈引き出し〉が今になって役立っていますね。
あの時ひとりで悶々とやったリハビリの経験が、それなりに歳を重ねてきた今の自分の維持管理に役立っているし、生徒さんたちの踊る身体の相談にも乗ってあげられる。

Learning Experience
私の好きな英語のひとつです。
経験は財産。
アイタタ......の経験が、お金では買えない宝物です。
ってな事をしみじみと思えるようになるまでに10年以上かかりました。。。。