2012/05/11

育てた足

今日は生まれて初めてポアントを履いた生徒さんがいました。
数年前に(3年くらい前でしたっけ?)私の所に来て、オトナになってからバレエを始めた方です。
勤め帰りに稽古場に駆け込み、コツコツとレッスンをすること数年。
先月、意を決して生まれて初めての発表会に出て、満面の笑みで踊りきり、晴れてポアントに進級したというわけです。


足指が長く、足幅が細い人にお勧めのポアント。

山を歩くのが好き、ランニングも好きという彼女は、カラダを動かすのが大好き。
だからと言って、バレエが長く続くとは限りません。

あれこれ細かい決まり事ばかりで、美しく踊ろうとすれば、厳密にコントロールされた身体の柔軟性と筋力が要求されるバレエ。

そんなバレエを彼女は粘り強く、いつもニコニコとスマイルで続けてきてくれました。
“バレエを踊る才能”とは、何はさておき、ポジティブな気持ちだとつくづく思います。



ゴールデンウィーク中に、彼女と一緒に目黒のバレリーナにポアント選びに行きました。
私が目星をつけていたのが、バレリーナ製のポアント〈Lagato(レガート)〉。
「どんな感じ?」「痛くないです。幅もちょうどいい感じ」
出だしはまずまず。
とは言っても、彼女は生まれて初めてポアントに足を入れて立ってみた訳で、、、
一発でドンピシャなポアントがセレクトできるとも思えず、とりあえずお店にあるサイズと幅が合いそうなポアントをすべて試し履きしてみました。

が、結局は「せんせ〜、やっぱりこれが一番しっくりくる」ということで、一番最初に履いた私が目星をつけていた〈Lagato(レガート)〉に落ち着き、「せんせ〜、勘が冴えてるぅ〜!」と生徒さんからお褒めのお言葉を頂きました。

バレエをまったく知らない彼女の足と出会ってから、かれこれ数年。
稽古の度に彼女の裸足の足の動きを穴が開くほど見て、もっと足指を広げろだの、親指脇の筋肉を鍛えろだの言ってきたわけですから、一発で彼女に合うであろうポアントが選べて、むしろ当然なのかも知れません。

踊る足の育て方を教えたのは私です。
が、実際に自分の足を踊る足に育てたのは生徒さん自身です。
ポアントをいう新しい靴と出会って、彼女の足はさらに育っていくでしょうね。
楽しみです♪


これは私のポアント(BLOCKあれこれ)。
大切に履いていかないと‥‥

彼女のポアントは出だし好調ですが、私のポアント事情は先行き不安。。。。
タイの大洪水の影響で、タイで製造しているBLOCHのポアントの入荷が伸び伸びに。。

注文しているポアントが届くのは6月中旬。
あと1ヵ月、引き上げに引き上げて、手持ちのポアントを可能な限り長持ちさせなくては。
ダメそうだったら、私もLegato、久しぶりに履こうと思います。