2010/12/04

心がツライ

今、私がバレエを教えている生徒さんはほとんどがオトナです。
そんな生徒の皆さんから時としてハッとするようなことを教わる、というか学ぶことがあります。
今日もそんな日でした。

膝が緩まないようにどこの筋肉をどんな風に意識したらいいかをアドバイスしていた時のこと。
一生懸命に膝を曲げずにポアントで立った生徒さんに、私は「どこかシンドイ所はある?」 と聞きました。
彼女の答えは、内転筋がツライでも、腹筋がツライでもなくて、こうでした。

「先生、体は大丈夫なんですけれども、心がちょっとツラくなる」

なんだか、嬉しくもあり、そして切なくもあり、思わず泣きたくなってしまいました。
身体の色々な所を意識しながら踊らないと美しいバレエにはならないのは百も承知。
でも、意識するあまりに自由に踊りたいという気持ちがキュウキュウ。。。
なんだか窮屈になってツラくなる。。。。。
でも、それを稽古場でたくさん乗り越えていないと舞台では絶対に輝けないし、納得のいく踊りもできない。
あーーーー、これがバレエ。


「でも、先生、大丈夫です。分かってるから」

そう、聞いてホッとしました。
今日も心のツライところを笑顔で稽古して帰って行った生徒さん。
彼女の言葉に宝石の原石を見た思いです。


おやすみなさい。また明日。