2013/11/05

ポアント経験値

クンクン、、、
これはこの夏にポアント・デビューした生徒さんの靴。
チャコット製のポアント「シンデレラ」
夢にまで見たポアント。まさにシンデレラの靴???

でも、現実はキビシク、嬉しさは一瞬にして落胆に。。。
「バレエの基礎がまだまだ出来ていなった、、、」
彼女は今でも稽古の度に落胆して、暗〜い顔して帰って行きます。

そんな彼女からポアントを預かってきました。
「せんせい、爪がこんな色になっちゃいました、、、もう潰れちゃったんですか?」
ボックスを触ってみたら、ペコペコ。。。。
親指の爪が血豆になるのも無理はありません。
ボックスがもうへなへなで、ポアントの中で足が落っこちてしまっていたんですね。


生まれて初めて履いた1足目のポアントですから、潰れちゃっていることすらよく分からなかったとしても、不思議ではありません。
それで血豆になっちゃった。。。。
これも経験。今は親指の爪が痛いだろうけれども、これも有益な経験です。

バレエの、特にポアントに関しては、自分の身体感覚が何よりもの頼り。
シューフィッターの方にアドバイスをしてもらって選んだポアントでも、結局のところは自分の足の感覚(=感じ方)とか身体感覚を以って、合うの、合わないのと言った話になります。


コレ、誰の?
どのポアントが自分の足にあっているのか?
どんなトゥパットを使うと足指が痛くないのか?
どうしても当たって痛い足指にどんなテープを、どうやって貼るといいのか?
1本ゴムの場合と、2本のバッテンゴムの場合どう違うのか?
などなど、自分の足で経験を積まないと分からないことがたくさんあります。
ポアント経験値を積むことが、ポアント入門者のまずやらなければいけないことなのかもしれません。


これから、彼女のポアントにニスを流し込んでみます。
ポアントを長持ちさせるためのニスは、履く前に入れるのが効果的なので、潰れたポアントではあまり意味がないかも。
でも、これも経験。
ニスを入れるとポアントはこんな感じになる、ということを経験できるんじゃないかと思って、私がチャチャッとニスを入れてあげようというわけです。
あと、1回くらいの稽古は持つかも??
時間があったら、ポアントの甲の部分も摘んで縫ってみようかな。
(私の場合、ゴムを縫いつけちゃいますが)

過保護なのは今回限り。
あとは自分で履いて、稽古して、ポアントの経験値を着実に自分のものにしていってください。

※ポアント経験値を上げるためには、5000円以上するポアントを何足も履き潰す、場合によっては無駄にせざるを得ません。
そこが皆さんが憧れるポアントの“痛い”ところ。。。。